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インフルエンザは、毎年1月から、2月にかけてピークを迎えます

<風邪とインフルエンザの違い>

 インフルエンザの原因はウィルス感染 (原因・経過の違い) 

 インフルエンザはインフルエンザ-ウィルスに感染し、体内で急速に増殖するためにおこる疾患です。
 風邪は、ライノ-ウィルス感染がメインで起こ り、ゆっくり増殖する疾患です。

 インフルエンザ-ウィルスには、大きく分けてA型とB型とC型があります。
  死者を多く出し、大流行する型はA型インフルエンザです。インフルエンザ-ウィルスのRNA(遺伝子の形)がある程度わかっているためにかなり正確なインフルエンザの型が判っています。
  インフルエンザに対しては、人は免疫が出来やすいため、一度罹ったインフルエンザは二度と罹りません。
  ところがインフルエンザは、変異を起こしやすいウィルスのため、少しづつ形を変えてきます。更に何年か毎に突然変異を起こします。そのため、毎年インフルエンザにかかる人がでてきますが、流行の傾向がかなりはっきりしています。

 今年は、去年はやったA型はおそらく流行らないだろうと言われています。
  予測は、ニューカレドニア株(Aソ連型)・パナマ株(A香港型)・山梨株(B型)のいずれかあるいは混合型で、ワクチンもこの3種混合ワクチンになっています。  インフルエンザ-ウィルスは感染力のいたって強いウィルスです。 インフルエンザウィルスは、上気道に引っ付いてそこで増殖します。増殖したウィルスは、気道を通って、肺へ行きそこでまた増殖を繰り返します。これが肺炎になります。

 インフルエンザ・ウィルスはサイトカインという物質を誘発します。詳しい解明はされていないのですが、血管を破壊 し、その時に出る物質によって、脳細胞がダメージを受け、インフルエンザ脳炎や脳症になるのではないかと言われています。

 また、腎臓では腎障 害を、腸管では、腸炎をおこします。 インフルエンザは、特に高齢者の死亡率が高い疾患です。世界の死亡数が平均より増えた時には、インフルエンザが流行していたと言う傾向があるほどです。 風邪は、死亡例まで重症化することは、あまりありません。

インフルエンザと風邪の比較

 
インフルエンザ
風邪
 発症経過  急性  徐々にゆっくり
 発熱  急な高熱(39~40℃)  それ程高い熱は出ない38℃くらい
 主症状  頭痛・発熱・全身の痛み・
 悪寒・冷や汗
 鼻水・鼻詰まり・喉の炎症・
 腹痛・下痢
 合併症  肺炎・脳炎・脳症  中耳炎・副鼻腔炎
 菌増殖のピーク  2日~3日(24時間で100万倍)   3~4日

 インフルエンザかどうかを見極めよう!(症状の違い)

 インフルエンザは急激に高熱を出します。関節痛が激しく、脱力感が強く出ます。重症な上気道炎(咳・喉の痛み・鼻水やくしゃみ)が特徴です。

 インフルエンザは、罹ったかなと思った2日後に菌の増殖のピーク(1個の菌が100万個になるといわれています)を迎えます。

 風邪は、数日間倦怠感がおこり、発熱もインフルエンザほど高熱でもなく、急激な発熱もありません。様々な症状が起こります。胃腸障害(下痢・腹痛・嘔吐など) ・上気道炎・軽い頭痛など人によっても症状が違います。

 簡単にインフルエンザウィルスの同定(インフルエンザウィルスかどうかを調べる)出来るキットが、医療機関にあります。喉・鼻の粘膜の表面を少し綿棒で取って、キット上で試薬をまぜるだけで同定で来ます。保険も適応されます。   咳が出て、急な高熱がでたら、医療機関に受診しましょう。

 インフルエンザは引き初めの2日が勝負!(治療法の違い)

 インフルエンザは、抗生物質が効きません。初期の2.3日の間に上気道で急激な増殖をしますので、このあいだに処置しなければ、後は対処療法(症状を抑えるだけで原因を除くことは出来ません)しかありません。極端な言い方をすれば、インフルエンザに罹って2.3日の間しかウィルスをやっつけて、重症になるのを防ぐ手段はありません。放っておいても決して治りません。しかし、二次性に  肺炎を併発しやすいので、高齢者は特に抗生物質を投与する場合があります。

 一方風邪は、感冒薬が効きますし、十分な栄養と休養をとれば、治ってきます。もちろん、風邪は万病の元と言われるように、治療をしないで無理をしていれば、重症化すること(肺炎を併発したり、腎障害をおこす等)もあります。  

 インフルエンザは、ワクチンや薬(アメリカでは、予防薬として認められましたが、日本ではまだ予防薬としては認められていません)によって予防する事が出来ます。風邪は、ワクチンやくすりによる予防法はありません。

 インフルエンザに関するくすり情報

 インフルエンザ脳炎・脳症と解熱鎮痛剤   非ステロイド系消炎剤 ジクロフェナム(ボルタレン)は、マスコミでセンセーショナルな報道がされました。誤解のないように正しくご理 解戴きたいと思います。市販薬の解熱剤でも成分に「アセトアミノフェン」と書かれた物をお使い下さい。

  1. ボルタレンによってインフルエンザ脳炎・脳症を発症しない。(原因ではない)
  2. インフルエンザ脳炎・脳症は乳幼児が多くかかる。
  3. インフルエンザ脳炎・脳症にかかった乳幼児にボルタレンを投与すると  インフルエンザ脳炎・脳症が重症化する。
  4. 日本小児科学会では、インフルエンザ時の小児への解熱鎮痛剤としては、 アセトアミノフェンを勧めている。
  5. 乳幼児の高熱を下げる手段は、首・わきの下・鼠徑部(動脈が表皮に近いため、 早く血液に乗って全身を早く冷やせる)背中(冷やす事の出来る範囲が広い) を氷や冷却薬で冷やす。但し、体温が36度以下にならない様に注意する。
  6. 発熱は、生体の防御反応の一つ。むやみに急激に熱を下げるのは良くない。苦しかったり、つらかったりする時は下げた方がよい。

 ワクチンについて

 今年は昨年製成の360万本の倍以上、760万本のワクチンを製成しています。

 ワクチンは、耐性を作る(効果が出る)のに1週間~1ヶ月かかります。早めの接種が大切です。ただし、強い卵アレルギーの方はアレルギーを起 こす可能性が高いのでお勧めできません。  妊婦の方・6ヶ月以上の乳幼児・高齢者は特に受けた方が良いでしょう。

 ワクチン接種回数は、6歳までは1~2回・6歳~13歳は2回・65歳以上は1回です。

 ワクチンの製成法の改善で以前のようなワクチンによる障害はほとんどありません。ただ、もしも予測と違う株が流行った場合は、残念ながら効きません。

 インフルエンザの新しい治療薬

 昨年はA型が流行りましたので、今年はB型が流行るのではないかと言われています。去年有効だった薬剤「アマンタジン」は、A型にのみ効果のある薬剤でしたので、もしB型にかかれば、「アマンタジン」は効果が全くありません。小児への安全性は確立されていませんので、使用は出来ません。

 これらは菌の増殖を抑える薬ですので、菌増殖がピークに達してしまってからでは、効きません。ましてや重症化してからは、無効です。早めに 医師に受診して下さい。

アマンタジン A型にのみ効く内服薬です。パーキンソン病の治療薬としても使用されます。眠気・ふらつきがでます。
リレンザ  A・B型に効きます。吸入式の薬剤です。 体内でのインフルエンザウィルスの増殖を抑えます。呼吸器に障害のあるかたや、喘息の方は症状を悪化させる事があるのでお勧めできません。インフルエンザになったら2日以内に使用し始め、5日間使用します。
タミフル  A・B型に効きます。近々発売予定の内服薬です。ノイラミニダーゼ阻害剤で、インフルエンザウィルスの増殖を抑えます。カプセルです。インフルエンザになったら2日以内に使用し始め、症状が軽減するまで服用します。

インフルエンザ関連リンク

感染症情報センター  WHO(FluNet)  CDC  EU  厚生省 (相談ホットライン:03-5285-1231)  インフルエンザ ホームページ 小児科学会HP最新情報

インフルエンザは予防できる

 インフルエンザの対策は、1にも2にも日頃から健康を保つことです。 インフルエンザは上気道粘膜に引っ付いて増殖します。 予防策として、うがい・手洗いがこれほど有効な疾患はありません。 殺菌力のあるガーグルや緑茶でしっかりうがいをしましょう。

 体力をつけて、外から来る菌に対して抵抗力をつけましょう。 それでもかかってしまったら、すぐに医師の治療を受けましょう。 インフルエンザは2日しか待ってくれません。 高熱による脱水症状が一番恐いです。十分な水分補給をしましょう。 できれば、スポーツドリンク・緑茶などを冷たくし過ぎないようにして飲んでください。


======インフルエンザのコーヒーBreak ======

 動物もインフルエンザウィルスを持っています。鳥類から直接人間に移ることはないとされていましたが、中国で大流行したインフルエンザは、 鶏から直接移りました。

 インフルエンザウィルスは、それ自体でも少しづつ変異していますが、異宿主間のインフルエンザが混ざり合って、突然変 異をする事があります。これが、大流行の原因になります。

 インフルエンザの名前は、A・B・C型以外に香港型とかソ連型とかあります。 これは、過去に大流行を起こした地名です。いわば、ウィルスのフィーバー場所です。 また、ニューカレドニア株とかパナマ株とかは、そのウィルスが変異したで あろうと同定された地名です。いわば、ウィルスの生まれ故郷です。C型はほとんど風邪と同じような症状しか出ず、軽症ですむ事が多い型です。



Attention!! 2001.01.01

休日の救急医療

年末年始は、休日休診の医療機関がほとんどです。世間が休みでも、病気は休んでく れるとは限りません。

休日救急医療を行っている所です。万一の時にお役立て下さ い。

≪神戸市医師会急病診療所≫   
TEL 078-341-2313
場所:中央区橘通り4-1-20 
診療科目及び診療時間:

毎日(21:00~23:40)・・・内科・小児科  
休日(9:00~16:40)・・・耳鼻科・眼科・産婦人科  
土曜日(21:00~23:40)・・・耳鼻科・眼科・産婦人科

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