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最近のアルツハイマー治療薬について
痴呆(特にアルツハイマー)の病名の診断に行こう!
高齢者の約80%がなんらかのボケがあるといわれています。
高齢者介護においても、介護する上で困られる筆頭の一つではないでしょうか。
「年をとればボケるのは仕方がない」とあきらめていませんか。
あきらめることはありません。痴呆はいまや治る病気の一つです。
痴呆の定義
一度獲得した知的能力が後天的に生じた脳の気質的損傷により慢性持続性に低下し、日常生活に何らかの支障をきたした状態である。
@ 痴呆は慢性持続性な病気である。生理的でものはない。
A 痴呆はは早期発見・早期治療する時代である。
痴呆疾患で早期によく見られる臨床症候
<中核症状> 認知機能障害:
- 記憶障害 (早期の特徴)
生きていく上の必要な経験したことを忘れる 時間と場所に関するもの・・・痛み等心に強く残ることを伴う事を忘れる
目で見ていた空間記憶が消える・・・通いなれた道に迷う
- 見当識障害
@ 時間・・一番初めに症状として出る 曜日で認識している人もいるので日にちがわからなくても すぐ痴呆とは限らない
A 場所・・今いる場所がわからない
B 人物・・自分と相手の関係がわからない
- 言語障害・失行・構成障害
- 注意障害(早期から落ちる) 連続した課題を与えられた時に作業中に与えられた課題そのものを忘れるなど
- 視覚認知障害・行為障害・前頭葉機能障害(実行機能障害・保続など)
<随伴症状> 周りの人との人間関係の中で苦しんだり、悩んだり、起こったりする感情的もつれが背景となって起こる問題行動
精神症状:
- 妄想・幻覚・興奮・うつ・不安・多幸・無為・脱抑制・易刺激性・異常行動など
- 自責がない
- 自分の周りだけの被害妄想になる。分裂の場合は社会性がある。
- 徘徊・不潔行動(進んだ状態)
神経所見:
- パーキンソニズム
- 不随意運動(ミオクローヌス・舞踏運動など
- 歩行障害
- 仮性球麻痺
- 核上性眼球運動障害
- 把握反射
- 皮質性感覚障害
- 失禁など
随伴症状は、治療薬によって諸症状の軽減ができます。
- 不眠・睡眠障害→睡眠薬や睡眠導入剤を使用します。
- 被害妄想・興奮・夜間せん妄→抗精神病薬(妄想・幻覚を抑えます)を使用します。
- うつ状態・不安→抗うつ剤で不安や落ち込む気持ちを引き上げます。
DSM−IVによるアルツハイマー型痴呆の診断基準
* 多彩な認知欠損の発現で、それは以下の両方により明らかにされます。
1 記憶障害
2 以下の認知障害の一つ(またはそれ以上)
(あ)失語
(い)失行
(う)失認
(え)実行機能(計画を立てる・組織化する・順序立てる・抽象化する)
* 器質的には、脳細胞の記憶海馬と他の部分の欠損があります
痴呆と健忘症の違いは?
健忘症は、部分的な記憶障害であり、日常生活への支障はありません。
3ヶ月ぐらいの短期間の記憶障害(急激な発祥・浮動性)はせん妄と考えられます。
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アルツハイマー型痴呆
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健忘症
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原因
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病気による
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加齢による
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記憶
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明らかな減退
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軽度減退(とっさに思い出せない、物忘れ)
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自覚
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ない
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ある
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痴呆とせん妄の違いは?
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痴呆
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せん妄
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進行
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緩徐
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急逝
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可逆性
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非可逆性
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可逆性
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症状
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固定
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同様
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内容
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不正確
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ストレスなり原因を取り除くとスカッとよくなる
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*薬剤性による痴呆原因になる薬剤
ドパミン系薬剤・三環系抗うつ剤・四環系抗うつ剤・ベンゾジアゼピン系(睡眠導入剤) 風邪薬(ヒスタミン系)・胃薬(H2受容体の薬)・インターフェロン・ステロイド等
*内分泌・代謝性中毒性疾患による痴呆原因になる病気
甲状腺機能低下症・ビタミンB12 または B1欠乏・ペラグラ・低血糖症
*外傷性疾患による痴呆原因
慢性硬膜下血腫 等
医療の現状
高齢化社会に伴い、高齢者の痴呆者は多くなっています。
痴呆はいろいろな原因が考えられますが、脳血管性痴呆とアルツハイマー型痴呆を合わせると痴呆の大半を占めます。痴呆の半分はアルツハイマー型痴呆であるとされています。しかしアルツハイマー型痴呆は,一人で勉強するのは難しく、検査をしても判りません。
物忘れか脳血管性かアルツハイマー型か診断が難しいのです。ですから、それを診ることのできる医師が少ないのが現状です。
治療法
中核症状は、症状の進行を抑制する薬剤とリハビリテーションによって残っている知的機能をなるべく保つことが治療の中心です。
アルツハイマー型痴呆に使われる新薬の話題
アリセプト錠(塩酸ドネペジル)(製造・販売)エーザイ&ファイザー製薬
1日1回3mg錠を1〜2週間服用後、5mg錠に増量し、経口投与します。
アルツハイマー型痴呆の進行を停めます。意欲とモチベーションをつける作用があります。
家族とのコミュニケーションがよくなるケースが期待できます。
アルツハイマー型痴呆と診断された方にしか使えません。
アセチルコリンの補充療法のため、継続して服用することが大切です。
途中で服用を止めてしまうと、効果を元に戻すことができません。
ピペリジン誘導体に対し過敏症のある方は重篤な過敏症を起こすことがあるので、 絶対に服用しないでください。
胃腸障害(吐き気・消化性潰瘍)の副作用が比較的初期に多発します。
抗コリン剤との併用は拮抗します。
肝臓ではチトクローム450で代謝されますので、同じ代謝経路を持つ薬との併用は、体から排泄される時間が遅くなります。
薬の性質上介護者・医療従事者などの管理の元に投与してください。
痴呆の治療において重要なこと
痴呆は、長谷川式診断指数30〜10までの間でなければ、あまり治療を期待できません。
痴呆は、病気であり、決して生理的現象ではありません。
早期発見・診断をして、早期治療することが最も重要なことです。
***** 神戸大学医学部付属病院 老年内科 ******
アルツハイマーをはじめ痴呆の正確な診断をくだし、治療方針を示唆してかかりつけ医に返しています。
神戸大学医学部付属病院 老年内科神戸大学医学部付属病院
住所:
電話:
FAX:
「年のせい」・「診断しても打つ手がない」などとあきらめずに、 まず、診断をあおいでください。
脳の世紀戦略目標
アメリカでは、10年前から痴呆についてのプロジェクト『脳の世紀戦略目標』が3つの目標を柱として、研究されています。
目標1)脳の働きの解明
目標2)脳の病気の克服
目標3)脳型コンピューターの開発
アルツハイマー性痴呆には遺伝性(10%)と非遺伝性があります。ゲノム研究の進歩によって、遺伝性アルツハイマー病に関しては80%の病気の解明が行われています。2020年ごろにはアルツハイマー病の治療法も確立するのではないかと言われています。
痴呆の介護
<痴呆介護の基本理念>
痴呆介護のポイントは基本理念をしっかり持つことです。
痴呆老人とは 「ハンディキャップを持ちながらも一生懸命生きようと努力しているが、それができなくて困惑している姿」
ケアの趣旨は 「その老人の生き方(態度・方向)を知って心に添って援助していく」事です。
- 痴呆性高齢者の生活環境や適切なケアの提供をする
- 理念のスタッフ
- 家族への徹底
- 痴呆性高齢者の家族へのケアをする
<ケアの原則>
1) なじみの人間関係の仲間を作る
痴呆性高齢者は人間関係において次の二つの方法をとります。
(1) 未知化(全く知らないと思う):心理的距離のある身内は他人だと認識する
(2) 既知化(すでに知っていると思う):一緒に過ごすことで身内と勘違いの誤認・虚構化をする。親近感・安心・信頼・安住(生きるよりどころ)をもつ
既知化の意識をすることの効果
- 問題行動や精神症状が減退する
- 感情や意欲的で生きいきと活発に暮らしていく
- 痴呆性老人の生きがいは、なじみの人間関係にこそある
- ケアする人も老人となじみになると円滑に行く
高齢者にとってはケアする人も含めなじみの人間関係を作ることが心の安定を図る上で重要なことなのです。
2)老人の言動を受容し理解すること
勘違いの注意・叱責・軽視しつづけないこと
痴呆者は記憶がありません。まるで浦島太郎か見知らぬ外国に一人で放り出されたような気分です。 自分自身が誰かすらわからずに、自分の存在に不安を抱いています。これを解消し、その生き方の支持をすることが大切です。
3)老人のペースやレベルに合わせる
人は自分の生き方や能力で生きることができます。高齢者は特に、介護者等、われわれのペースやレベルを押し付けると
高齢者のペースやレベルに合わず、生き方(適応性)を失ってしまいます。
4)老人にふさわしい場所を与える
習慣的・手順的に会得したものや、回顧的なよりどころでは能力を発揮することができます。
普段自分の名前も認識していない方が、自宅の正月にカルタ取りをして、百人一首を全部暗証できたり、唱歌を全部正確に歌えたりします。
その人にふさわしい場所を与えてあげると、生き生きした感情や意欲の活動の再現になります。
5)説得よりも納得を図ること
気持ちが通じて心がわかるように話をすることが大切です。
理論的に正しいことより、感情的に納得できることが大切なのです。
食事したことを忘れ、繰り返し食事を要求する痴呆高齢者に、 食べた後の食器があるからとか、口の周りにご飯粒がついているからと説得するよりも、
「さっき食べた魚の煮付けおいしかったでしょ。」とか「一緒に食べて楽しかったでしょ」と言うと納得される場合が多いのです。
=== 家族または介護者のヒント ===
*印象の経時変化を、経時日記をつける
物を壊す/大声・早口で話す/他人を傷つける(言葉、態度)/困ったことをする危険な行動をする/攻撃/いらいら 等
*痴呆性高齢者の気持ちを考えよう
痴呆性高齢者は自分が痴呆であると言う自覚がありません。
自分で「ボケた」と言っていても、周囲から言われていることを反復して言っていたり、謙遜しているだけで、本当の自分の状態を理解しているわけではありません。
心は、十分理解も共感もできる部分がたくさん残されています。
「何もできない人」「何もわからない人」ではありません。
*穏やかな気持ちで接する
リハビリテーション、ディケア、ディサービス、家事援助などを利用して身体的・精神的機能の維持も大事ですが、介護者の身体的・精神的ケアも大切です。
介護者が疲れていては、精神的余裕を持って接することはできません。
*神経がらみの症状が出た場合は、CT検査をしてもらう
なにより、「治る可能性の高くなった病気」と言う認識を持って、早期に診断・治療してください。 精神科・神経内科・内科に受診しましょう。
「ボケを防止するために診てもらいましょう。」という誘い方はいかがですか。
痴呆の予防
* 食事
肉よりも魚がよい。肉ばかり食べると痴呆になりやすいようです。 野菜(ビタミンB・C・E)も摂って、バランスのよい食事をすることも
大切です。ただし、ビタミンEは発疹等のアレルギー症状を起こすこともありますので、摂取量はご注意ください。
* 性格
感情の起伏の激しい人・怒りやすい人・几帳面など
* 性別
女性が男性の3倍多い
いつまでも勉強をするなどのトレーニングをすること。
寝たきりにならないこと・・・ころばないこと(生活空間の工夫)
<痴呆介護研究センター>
全国に3ヶ所設置(仙台市/東京都/愛知県大府市)されています。
痴呆介護専門員・指導者の育成や教育・研究を行う事を目的とした研修センターです。
国家認定 「初級痴呆介護専門員」・「上級痴呆介護専門員」・「痴呆介護指導者」を 養成します。
グループホームの併設研修の場として使用します。
在宅医療でも薬剤師は活躍しています。気軽に相談してください。
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